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izumiktaのオーディオ徒然

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Top Page › Archive - 2010年10月
2010-10-23 (Sat)

寺垣プレーヤー

寺垣プレーヤー

先日訪問させていただきました寺垣研究所には幻のアナログプレーヤーΣ3000があります。これでレコードを聞かせてもらえるわけですが、これは市販品最初のもので制作は東北リコーです。 この後にセイコーエプソンからΣ5000となって発売され廉価版Σ2000も発売されました。しかしどれも台数はそれ程でないうちに製造終了となってしまいました。Σ5000は少し出たそうですが100台レベルだと言うことです。性能は...

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先日訪問させていただきました寺垣研究所には幻のアナログプレーヤーΣ3000があります。
これでレコードを聞かせてもらえるわけですが、これは市販品最初のもので制作は東北リコーです。
 
この後にセイコーエプソンからΣ5000となって発売され廉価版Σ2000も発売されました。
しかしどれも台数はそれ程でないうちに製造終了となってしまいました。
Σ5000は少し出たそうですが100台レベルだと言うことです。
性能は素晴らしく異次元の音を聞かせてくれる物なのですが、制作に恐ろしく手間がかかり一台一台調整が大変だそうです。
やはり日本のメーカーはこういう趣味の手作りのような製品は組織が許さないものなのでしょうか?
販売価格も廉価版と言われるΣ2000で確か140万位だったと思います。
Σ3000は200万以上でΣ5000は300万以上だったはずです。
寺垣研究所には前はこれら全て揃っていたそうですが、寺垣ミュージアムのような計画があって今はΣ3000のみのようです。
 

 
ここから先は技術的な興味の無い方は読み飛ばしてください。
 
このプレーヤーの凄いところは動作上のガタがゼロとなるように巧みな設計がされています。
先ずターンテーブルはレコードと密着させる為に中心に向ってティーパーがかかっています。
ターンテーブルの裏側も鳴きの起きない特殊な形状です。
しかもそれを支える軸受けがティーパーと同じ角度で傾いています。傾いた軸を支えているのが3枚の円盤です。
この円盤に寄りかかって軸受けが回っています。
ですから回っていないときには手で押すとぐらぐら動きます。
回りだすと外側のモーター軸が磁気アイドラに吸い付いてそれがターンテーブルに吸い付いて少し押すような形になります。
そうしますと傾いた軸が円盤に押し付けられるような格好になり寄りかかってガタが無い状態で回転します。
しかもティーパーと同じ角度ですからカートリッジが乗る面は水平になります。
まさしくメカの極致。この説明では分かりにくいかもしれませんが構造については異次元の物ですよ。
そうそう、オーディオテクニカやヤマハ、マイクロのエアー吸着システム全て寺垣先生のものです。
何故吸着システムを作ったかと言えばレコード盤を密着させて反りを無くさないとアームに変調がかかるからです。
寺垣先生はオーディオテクニカの松下会長の元で数億円をかけてハイテクの極致のようなものを作成した後、これでは制作に金がかかり過ぎると言ってハイテクを全て破棄し、メカの極致のようなものを作成しなおしたのです。
このアームは後の錘を外して持ってみると実に重い、ほんとに重いものです。それを後の錘を梃子の応用でヤジロベエの片方の腕が長いような構造でバランスを取っています。
レコードを未着させているので針圧さえちゃんと出れば重いアームでも慣性力が働かずにトレースできます。
  寺垣プレーヤーの構造の大雑把な特徴です。
 
この機械を先生は「表面粗探し計」と呼んでいます(笑)。
まさしく「アナログを蘇らせた男」なのです。
私が憧れているのはこの理屈をとことん突き詰め、実践に移し、実現することの出来る力なのです。
アイディアマンであり、設計者であり、技能者なのです。
まあ、こういう部分に興味の無い方にはよけいなお話でした・・・・・・・・・・
 
私はこのブログで波動スピーカーについて寺垣先生をご紹介していましたが本来はこのようにアナログプレーヤー関係の作成者としてオーディオ業界では有名な方です。
さて先生から妙なやる気を頂いたので中途半端になっていた帆掛けタイプの波動スピーカーを再度弄りましょう。
スピーカーらしくないスピーカーって面白いですから(爆)
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No title * by SEED
本当に理屈と音が合致した凄い物ですね これ以上のものは出ないと思わせるものです。今作ったら凄い金額になるでしょうね♪

No title * by kumataro845
凄いアナログプレイヤーがあるんですね~~え!

アナログの極致ですね。


くま

No title * by ぜっぷりん
こんにちは!

寺垣氏の著作、所有しており生ます。日本の技術者はこうでないとねー、という気概を感じさせます。

漢字当てると、表面粗弄(さ)計になるんでしょうかねー?、音楽うんぬんでなく物理特性に特化した考えなんで、逆に信用できますよ。

No title * by izumikta
SEED様

当時でも凄い金額だったはずです。
アナログのはじめ様のお話が真実でしょう。

No title * by izumikta
くま師匠

確かに極致を目指したものでしょうねえ。
時代が悪かったのですね。

No title * by izumikta
ぜっぷりん様

理詰めでやることの重要さを示したものだと思います。

No title * by izumikta
アナログのはじめ様

貴重なお話ありがとうございます。
最初のオーディオテクニカではハイテクを駆使してレコードのセンター出しをしていたのですが、ハイテクを捨てた時に断念したそうですが
今度はやると仰っていました。スポンサーが付けば出来るのだそうですが・・・・・・ 時代が・・・・・
ドラゴンの物も私がやったと仰っていましたが????

No title * by izumikta
アナログのはじめ 様

またまた貴重なお話ありがとうございます。
先生の本を書く方々は成功例や「凄いことをした人」だけをクローズアップして神棚に祭り上げようとしますからこういうお話が聞けるのはありがたいです。

なるほど・・・・・ 理屈だけではうまくいかない見本でも有った訳ですね。

>仏の顔も3度といいますから、4度目はスポンサーも付かないと思います。
はい、仰るとおりだと思います。

どうやら先生のお名前を利用して利を企む人はいるようですが・・・・・・

No title * by izumikta
アナログのはじめ 様

私が先生からお話をお聞きしていた時に感じた違和感もこのお話に通じるものがありました。
同行の方々は少し違った方向の方々でしたので・・・・・・・

No title * by izumikta
アナログのはじめ 様

貴重な裏の歴史ありがとうございました。
まあ、このブログを読んでくださった方々だけでもこのような表(書籍等)に現れない物語があるということを知ることが出来てよかったのではないでしょうか? 感謝いたします。